夜勤といえば、その名の通り「夜にはたらく労働形態」のことを指します。
夜勤のイメージで言えば、「夜勤はお金がたくさんもらえる」だとか「夜勤は暇」だとか言われていて、ひそかに夜勤をやってみたいと思う人は多そうです。とはいっても、経験したことがないと、いきなり飛ぶ込むにはこわい。
夜勤勤務って、実際のところどうなのでしょうか。
そこで、本記事では夜勤での勤務経験をベースに、夜勤のメリット・デメリットをまとめます。
本記事を読んで「それなら夜勤やってみてもいいかもしれない」と思った人は、夜勤向きかもしれません。逆に「それはツライなぁ」と感じたのであれば、夜勤はおすすめしません。
夜勤の定義
夜勤とはその名の通り「夜にはたらく労働形態」のことです。
夜勤では、午後10時から翌日の午前5時まではたらいた分は「深夜労働」として、ふつうに日勤としてはたらくときに比べて25%割り増ししたお給料が支払われます。
この25%アップルールは労働基準法の第37条3項で定められています。
夜勤のある仕事
夜勤のある仕事には、どんな仕事があるのでしょうか。
基本的に夜勤のある仕事は「24時間対応が求められる仕事」です。
これで全てではありませんが、夜勤のある仕事には代表的なものには、以下の6つがあります。
【1】医者・看護師・介護士
【2】警察官・消防士
【3】セキュリティ・保守関係
【4】宿泊施設(ホテル・旅館)
【5】コールセンター
【6】工場勤務
もう少し詳しく夜勤の仕事を知りたい方は、こちらの記事も合わせてどうぞ。
夜勤のシフト
夜勤の仕事は、基本的は日勤と夜勤を組み合わせたシフト制で回っていきます。
バイトではシフト制なのはもちろんですが、正社員も夜勤のある仕事はシフト制です。
夜勤のシフトには「3交代シフト」と「2交代シフト」があります。
夜勤のシフト①|3交代シフト
3交代シフトは、1日を8時間ごとに3分割してシフトを割り当てます。
それぞれのシフトは「日勤・準日勤・夜勤」と呼ばれます。
例えば、8時から17時が日勤、17時から23時が準日勤、23時から翌8時が夜勤というような分け方です。
夜勤のシフト②|2交代シフト
2交代シフトは、1日を2分割してシフトを割り当てます。
多くは朝から夕方までの日勤が8時間、夕方から朝までの日勤が16時間はたらきます。
例えば、9時から18時が日勤、18時から翌9時までが夜勤というような分け方です。
夜勤専従
基本的には、夜勤のある仕事は日勤と夜勤を組み合わせたシフト制なのですが、看護師や介護士の中には「夜勤専従」といって、オール夜勤のはたらき方をしている人もいます。
夜勤のメリット
【1】休みの日数が多くなる
【2】予定の融通がききやすい
【3】お給料が高くなる
【夜勤のメリット1】休みの日数が多くなる
夜勤のメリット1つ目は「休みの日数が多くなること」です。
これは2シフト制の夜勤に当てはまることですが、1回の夜勤で2回分はたらくので、必然的に休みの日数がふえます。
はたらいている時間は同じですが、休みの日がふえるのはなんとなくうれしいです。
夜勤を好む人の多くはこの「休みの日数がふえる」のが好きで、夜勤を好みます。
【夜勤のメリット2】予定の融通がききやすい
夜勤のデメリット2つ目は「予定の融通がききやすいこと」です。
夜勤のあるお仕事では、ふつうシフト制で回すので、希望休を出すことができます。
そのため、平日に開催されるイベントやライブに出かけることができます。
土日祝日は混雑していても平日は空いているなんてイベントもあったりするので、予定の融通がききやすいのは非常にいいことです。
【夜勤のメリット3】お給料が高くなる
夜勤のメリット3つ目は「お給料が高くなること」です。
夜勤のある仕事で、夜勤ではたらいた分は「夜勤手当」が割り増されるので、その分お給料が高くなります。
同じ時間はたらいても、夜勤手当の分お給料がたかくなるのはうれしいことですね。
夜勤ではたらくデメリット
一方、夜勤ではたらくデメリットには、どんなものがあるのでしょうか。
想像には難くないかと思いますが、夜勤のデメリットを3つにまとめます。
【夜勤のデメリット1】体調をくずしやすい
夜勤のデメリット1つ目は「体調をくずしやすいこと」です。
夜勤ではたらく人は、日勤ではたらく人に比べて体調を崩しやすいのは言うまでもありません。
自然の摂理に従えば、真夜中はねむりについているのが自然です。
本来であれば寝ている時間帯におきて仕事をするのが夜勤労働者なので、どうしても体調を崩しやすくなってしまいます。
とくに2交代シフトではたらく人は、夜勤で2日分はたらくことになりますから、仕事環境的にも少々ハードです。
先ほど、夜勤のメリットで「お給料が高くなる」と言いましたが、夜勤をしている身としては「寿命がちぢめてお給料をもらっている」という認識があります。
【夜勤のデメリット2】生活リズムを整えるのがむずかしい
夜勤のデメリット2つ目は「生活リズムを整えるのがむずかしいこと」です。
詳しくは「夜勤の抱えるリスク」として後述しますが、夜勤ではたらいていると体内時計が狂いやすくなります。
これが原因で、生活リズムを維持することがむずかしくなります。
具体的には、いざ夜勤が終わっても目が覚めてしまって眠れなかったり(夜勤あるある①でも紹介)、寝たり起きたりする時間が毎日バラバラになってしまったり。
生活リズムがバラバラになると、体調を維持するのもむずかしくなります。
【夜勤のデメリット3】年末お正月・お盆・ゴールデンウィークに休みがとりづらい
夜勤のデメリット3つ目は「年末お正月・お盆・ゴールデンウィークに休みがとりづらい」です。
「夜勤のある仕事」でも前述しましたが、夜勤のある職場は24時間365日稼働していることが多いため、土日祝日の概念もなければ、年末お正月やお盆、ゴールデンウイークも休みにはなりません。
こういった大型連休が取れないのは、夜勤ではたらくデメリットかと思います。
夜勤の抱えるリスク
「夜勤ではたらくデメリット」でもお伝えしまたが、夜勤には健康的なリスクが伴います。
本来であればねむりについている時間帯に起きて働いているのですから、体内時計が狂ってしまいます。
この「体内時計が狂うこと」を医学的には「自律神経失調症」といいます。
自律神経は、交感神経と副交感神経からなります。
日中目が覚めているときは交感神経がはたらいて、カラダを活動しやすい状態にします。
お昼に目がシャキッと目覚めるのは、交感神経のはたらきです。
夜中ねむっているときには副交感神経がはたらいて、カラダをリラックスした状態にします。夜、ねむくなるのは副交感神経のはたらきのおかげです。
通常、朝になれば交感神経が活動をはじめ、夜になれば副交感神経が活動をはじめ、わたしたちのカラダは起きやすい・寝やすい状態になります。
いわゆる「体内時計」というやつです。
夜勤の勤務で、この交感神経・副交感神経の活動が狂わされてしまうと、体内時計が狂ってしまい、寝るべきときに寝れない、起きていなくてはならなときに眠くなるということがおきます。
最後に
夜勤のメリット・デメリットについてお伝えしました。
いかがだったでしょうか。
もう一度おさらいすると、こんな感じ。
【1】休みの日数が多くなる
【2】予定の融通がききやすい
【3】お給料が高くなる
【1】休みの日数が多くなる
【2】予定の融通がききやすい
【3】お給料が高くなる
夜勤には、夜勤のよさもあれば、夜勤ならではのツラさもあります。
人によって、よしあしといったところですね。