【1人】夜勤ワンオペって、鬼畜だよね?

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ワンオペ:One Operationの略で、1人の従業員にある特定の業務すべてを行わせること

皆さんは、夜勤ワンオペって経験したことありますか?

職場にもよりますが「夜勤ワンオペ」って、割とあるのかなって思っていて、そうはいっても夜勤ワンオペの鬼畜さと言ったら、経験した人にしか分からないでしょうね。

本記事では、夜勤ワンオペの実態についてまとめます。

なぜ、夜勤ワンオペが発生するのか?

一番の理由は、慢性的な人材不足でしょう。

(※ IT業界を例にとって書いています)

なぜ、慢性的に人材が不足しているのかと言えば、離職率が高いからです。

離職率の高さには、労働者側の事情、雇用者側の事情の双方が関係します。

【労働者側の事情】
・身体的に合う・合わない
→ 夜勤を続けて数か月すると自律神経が乱れてくる。その乱れにカラダが耐えられるか。また、毎月の夜勤回数やシフトの編成が固定されている訳ではないので、生活リズムが乱れやすく、体調を崩してしまう人は多い。

・長時間労働に耐えられるか
→ 夜勤を伴うシフトでは、日勤8時間、夜勤16時間労働のパターン (2交代制) が一般的で、休憩を含めて16時間以上、会社に拘束させられる。それに耐えられるか。また、休憩時間が短く、1時間~2時間のところも少なくない。(休憩中でも呼び戻される場合アリ)

【雇用者側の事情】
・仕事上、一定レベル以上のパフォーマンスが発揮できるか
→ IT業界においては、夜勤を伴うエンジニアはいわゆる下流業務を担当しており、客先常駐型の派遣契約であることが多い。また、エンジニアというより “作業者” に近く、技術力も低い傾向にある中で、ミスなく仕事ができないと契約終了になる可能性が常にある。“作業者” としての性格が強いため、単純業務を膨大な量やらなくてはいけなく、業務過多に陥りやすい。

上記理由をいずれも満たしてはじめて、夜勤勤務者としてやっていけるわけで、どれか一つでも満たしていなければ、夜勤労働は実現しないわけです。

そういう事情から人材不足に陥り、人材不足により、夜勤ワンオペという負のスパイラルに陥ります。

夜勤ワンオペの闇

ワンオペなので、休憩にいけない状況が発生します。

ワンオペの体制がどうなっているかによって分けられます。

・元々ワンオペを想定しているパターン
→ 席で休憩を取る(寝る) or 休憩には行けるものの何かあればすぐ呼び戻される(「何かあったら、すぐ呼んでください。〇〇で寝てるので」と言い残して休憩に行く)

・ワンオペを想定していないが、結果的にワンオペになってしまったパターン
→ 業務過多のため、仕事が終わらず休憩にいけない。(←複数人でやる分を一人で処理するんだから当たり前)

ちなみに、夜勤のシフトリーダーはワンオペになりやすい傾向にあります。(※ IT業界を例にとって書いています)

運用者は複数人用意されていても、シフトリーダーは複数人必要とは考えられていません。(責任者は1人でいい、と)

 

ちなみに、もう一つの闇は「ワンオペでも何とかやっていけてしまうこと」です。

ワンオペにより業務がつらくなったからといって、辞めるわけではない。

少し耐えると新しい人材がやってきて若干楽になり、また別の人材がいなくなっては新しい人材が来て、というサイクルをぐるぐる回ります。

 

ここで注意しなくてはいけないことは、人材を追加したところで、追加人材の教育に人的コストがかかるため、数か月は楽にはなれない未来が待っているということです。

新しい人材の教育はもちろん現場でやるので、人手が増えても教育しなくてはいけないコストが発生します。とくに、OJTはせわしなく忙しい日勤よりも、比較的運用が安定する夜勤時に好まれるため、夜勤ワンオペ+OJTという鬼シフトが発生する可能性があります。(※ IT業界を例にとって書いていきます)

夜勤ワンオペの打開策

夜勤ワンオペを防ぐためには、人材の流出を防ぐことが一番です。

日々の業務においては、目標の実現に向かって施策をガンガン進めるというより、守りの姿勢を貫くこと。

リーダー・マネージャクラスの人間が「一定品質以上のパフォーマンスを維持し続けることができれば、それでよし!」と考えられると、運用者としても安心な “安定運用” が実現できます。

① ハイパフォーマンスだけど、数か月おきにできる人材が辞めて、ローパフォーマンスになる職場

② ずば抜けていいわけではないけど、重大なクレームもなく安定した職場

パフォーマンスの向上のために①に陥っている職場は多いですが、最悪を回避するという視点に立てば、②の方がはるかにいい状態であることが分かります。

そもそもの性質として、夜勤のある現場は守りの仕事なので(アウトバウンドというよりインバウンド)、守りを貫いていくべきです。(それができれば、誰も苦労しないんだけどね)